競馬辞典(ら)
あ | か | さ | た | な | は | ま | や | ら | わ |
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い | き | し | ち | に | ひ | み | - | り | - |
う | く | す | つ | ぬ | ふ | む | ゆ | る | を |
え | け | せ | て | ね | へ | め | - | れ | - |
お | こ | そ | と | の | ほ | も | よ | ろ | ん |
ら
楽走(らくそう)
調教やレースにおける脚色(あしいろ)の表し方のひとつで、馬なりよりもっと楽に走っている状態。騎乗者が補助動作(手綱をしごいたり、ムチを使うなど)をしないのはもちろんのこと、むしろ馬の走る力をセーブさせてという状態で、余力十分で馬を走らせること。実戦で楽走ということは考えられないが、調教では調子のいい馬が楽走に近い状態で好タイムをマークすることもある。
落鉄(らくてつ)
蹄鉄が外れること。自分の後肢または対側肢で踏んで落ちることが多い。完全に蹄鉄が落ちないで釘がゆるんで外れかけているときも一応「落鉄」といっている。「装鞍所」・「下見所」・及び発走地点にはいつも「装蹄師」が待機し、不意の落鉄に備えている。競走中に落鉄すると一般にはスピードが落ち、敗因になることも多く、能力に関係なく大敗することもある。
落馬(らくば)
レースや調教において、馬がつまづいたり転倒したりして、騎手が落ちてしまうこと。再騎乗の項参照。
埒(らち)
馬場の柵のこと。馬場の内側にあるものを「内ラチ」、外側にあるものを「外ラチ」と呼んでいる。馬にはいろいろな癖を持つ馬がいて、ラチを頼る馬もいるし、反対にラチを怖がる馬もいる。前者の場合は内枠に入ると有利に働くが後者の場合は一旦外に出して競馬しなければならず、枠順が内だからといって有利とは限らないものだ。
ラッド
持ち乗りのこと。
ラップタイム
単に「ラップ」ともいうが、レースや調教における1ハロン(200㍍)ごとのタイム。レースにおけるラップタイムは先頭の馬で計測されるので、逃げ切ったとき以外は勝ち馬自身のラップとは異なる。ラップはレース遅速を表すもので展開を解析するうえで重要なもの。とくに前半の3ハロンでレースの性格が決まることが多い。
り
流星(りゅうせい)
馬の鼻筋にある白い筋みたいな斑をさす。単なるチャームポイントのようだが、実は細かく分類されていて全部で35種類ある。大きく分けると星・流星・環星・白面・刺毛・鼻白・鼻梁白・流星鼻梁白・作の9種類となる。
良(りょう)
馬場状態のひとつ。乾いて良好な状態。芝コースでは速いタイムが出るが、ダートコースでは逆に遅くなる。
良血馬(りょうけつば)
血統のいい馬のことで『血統馬』ということもある。父馬である「種牡馬」が優秀な産駒を数多く輩出しているとか、母馬である「繁殖牝馬」の競走成績が良い、あるいはその産駒(兄姉馬)が大レースを取っているなど、父母の血統が良いといわれている馬。また一般的には母系に好成績を上げている馬が多く出ている場合も「良血」といわれる。
理想体重(りそうたいじゅう)
競走馬はレース数を使っているうちに能力を出し切れるときの馬体重が決まってくる馬もあり、理想体重(この馬体重なら走る)というものが出来てくる。そのため関係者はその体重をメドに仕上げることになるし、ファンの側から見ればそのときが狙いとなる。
良化(りょうか)
『叩かれて良化』などと使われるように、完調まで一歩手前の状態からレースを使われて良くなること。また仕上がっていくことをいう。
良馬場(りょうばば)
馬場が雨でぬかるんでいたりしない、良い状態を示す言葉。競馬場ごとにある造園課のみなさんがしっかりと整備して、有利不利の少ないように馬場を含めて競馬場を管理している。
リーディング・ジョッキー
その年の最高勝利度数の騎手。中央競馬の場合、地域が東西に分かれているためそれぞれの最高勝利度数の騎手を「リーディング・ジョッキーと呼んでいる。同じように最高勝利度数の調教師を「リーディング・トレーナー」というし、産駒の獲得賞金が最高の種牡馬を「リーディング・サイアー」といっている。
れ
レコード
距離ごとの走破タイムの新記録のこと。その競馬場でのレコードをコースレコードといい、中央競馬の全競馬場の中で一番速いものを「JRAレコード」という。
裂蹄(れってい)
『蹄なければ馬なし』という言葉があるくらい馬にとって蹄は大事だが、蹄の弱い馬は寒くなったり、乾燥したりすると人間のヒビやあかぎれのように蹄が割れてくる。これが裂蹄で、冬に多く起こりやすく、冬場全然だめで夏場に活躍する馬の中には裂蹄が影響している馬も多い。
連穴(れんあな)
連下のこと。
連下(れんか)
連勝式の投票(賭け)で、優勝は難しいが、2着に入る可能性が考えられる候補。=連穴・ヒモ
連絡み(れんがらみ)
連対のこと。
連軸(れんじく)
軸のこと。
連勝記録(れんしょうきろく)
勝ち続ける回数のことで、プエルトリコのキャマレロ(1951年生まれ)が56連勝で世界の連勝記録である。また不敗記録としてはハンガリーのキンツェム(1874年生まれ)の54戦54勝がある。日本での不敗記録はクリフジ(1940年生まれ)の11戦11勝。連勝記録としてはアラブのシュンエイ(1955年生まれ)の20連勝である。地方競馬に目を点じると、北関東(足利・宇都宮)のドージマファイター(1992年生まれ)が、29連勝で日本記録。
連勝式(れんしょうしき)
勝馬投票券(馬券)の1種で、単勝式、複勝式が1頭の馬を当てるのに対し、連勝式は1.2着馬を同時に当てるもの。1・2着の着順通りに当てるのを「連勝単式」といい、着順に関係なく1・2着を1組とするものを「連勝複式」という。また、連勝式には馬を対象とする「馬連(馬番連勝)」と枠を対象とする「枠連(枠番連勝)」がある。
連対率(れんたいりつ)
連(1,2着)に絡む割合のこと。競走馬の成績の場合は全出走回数に対してということになる。また騎手の場合は騎乗回数に対する1、2着の割合だし、調教師の場合は自厩舎の延べ出走頭数に対する1、2着の割合である。
連闘(れんとう)
昔は2日続けて出走することを「連闘」といったが、現在中央競馬では中4日明けないと出走できないことになっており、2週続けて出走させることを「連闘」といっている。連闘で出走するときはそれなりの理由があるわけで、馬券作戦の上ではマークしたい存在。連闘の前のレースで力を余して負けていたり、まだ「太目」で出走していたときなどは狙い目になる。
連番(れんばん)
「連勝番号」のこと。連勝式の一対の組み合わせ番号。日刊紙、専門誌などレースごとに掲載している連番を「予想連番」という。
レーシングプログラム
「レープロ」と呼ばれているもので、JRAが競馬場入場者に配布している公式の出馬表のこと。
レーティング
個々の馬が個々のレースで示した競走能力を、ハンデキャッパーが指数評価したもの。対戦していない馬同士の能力比較の指標として、国際競走の出走馬選定などに用いられる。=レート・レイティング
ろ
ローカル戦(ローカルせん)
中央場所(東京・中山・京都・阪神)に対し、中京・福島・新潟・札幌・函館・小倉で開催される競馬を「ローカル戦」といっている。中央場所と一緒に行われる場合は「裏開催」という。
ローテーション
「ローテ」ともいうが、レース間隔(出走してから次走までの間隔)のこと。「中一週」というように表すがこれは1週間の間隔という意味でなく実質2週間の間隔なので注意したい。